災害・環境変動監視を目的としたグローカル・モニタリング・システムの構築による安全・安心な社会への貢献
東海大学は全国にキャンパスを展開する総合大学であるが、4月の熊本地震で熊本キャンパスが甚大な被害を受けた。この経験を踏まえ、大学として実績のある衛星による環境・災害監視というグローバルな視点と、地域に密着したSNS等を活用して災害情報を共有するローカルな視点を結び付けたグローカル・モニタリング・システムを国際的な枠組みで構築し、社会の安全・安心に寄与する大学たらんことを目指す。
グローカル・ニュース
2018年12月12日
QS世界大学ランキングを発表しているQS社が発行する季刊誌で、グローカルモニタリングプロジェクトの成果の一つで...

read more

2018年11月15日
11/1発行の東海大学新聞に、本プロジェクトに関係する記事が掲載されました。 9月に発生した北海道地震の経験を...

read more

2018年11月1日
2018年10月13日(土)~14日(日)に開催された「ぼうさいこくたい2018」にポスターセッションに出展し...

read more

 

国際社会および地域社会の安全・安心に寄与し、東海大学のブランディングを構築

近年、国内外で大規模な災害・環境変動が発生しており、その対応が社会的な急務となっている。そうした中、本年4月に熊本地震が発生し県内の施設等が甚大な被害を受けた。また、本学施設のある神奈川県・静岡県でも地震に限らず豪雨、洪水、火山噴火等、大規模自然災害の発生・被害が懸念されている。このような背景により、全学的に、災害監視、安全・安心に対する意識が高まっている。国は第5期科学技術基本計画で「災害情報をリアルタイムで共有し、利活用する仕組みの構築を推進する」としている。先の熊本地震では、SNS等のソーシャルメディアによる災害情報の収集・発信の有用性が再確認された。しかしながら、気象情報を提供する企業のアンケートによると、ソーシャルメディアを介して提供される災害情報の信憑性を疑問視する声もあり、その利活用には改善の余地がある。

本学は、1974年に情報技術センターを設置し、地球観測衛星データを用いた災害・環境監視にいち早く取り組んできた。1986年には大学初の衛星データ受信局として宇宙情報センターを設置し、各種地球観測衛星の受信処理を行い、国内外の様々な研究機関と多くの共同研究実績があり、常に同分野で国内をリードしてきた。また、建学以来、大学で生まれた「知」を社会に還元することを理念としてきた本学では、総合大学の強みを活かし、産官学連携による研究活動を組織的に推進しイノベーションの創出に大きく貢献する「研究の峰」の構築を全学的に進めている。この「研究の峰」の1ユニットとして、安全安心社会創生のための研究拠点形成を目指す取組み(安全・安心プロジェクト)を昨年度より開始している。このプロジェクトでは、地震予知や火山モニタリング、津波の浸水シミュレーション、ソーシャルメディアの減災応用、耐災害通信などの研究で大きな成果を上げている。

本事業では、これら衛星観測等によるグローバルな情報と、地域住民等からソーシャルメディアを介して発信されるローカルな情報等を有機的に結び付け、災害・環境変動監視を目的としたグローカル・モニタリング・システムの構築を柱とする。さらに、総合大学の利点を活かした社会科学面の分析も加え、国内外に向け広く発信する。被災者や近隣自治体の意見のほか、熊本地震で甚大な被害を受けた本学の経験を加味し、災害時真に必要とされる新たなシステムとし、これを基に“社会の安全・安心に寄与する東海大学”のブランディングを図る。